愛猫やらお人形やら美柴双子やら…
■未来捏造シリーズ。
大人鴇 と 無聴覚な子供。メリークリスマス!
僕は、サンタさんが居ないことを知っている。
【あったかい嘘つき】
クリスマスの歌を、僕は知らない。
歌詞は絵本で読んだことがある。
真っ赤なお鼻のトナカイさん。
いつも笑い者にされていて、だけどサンタさんがそのお鼻を褒めてくれる。
真っ赤なお鼻と真っ赤なサンタさん。
院内学級では 色んな子が歌を歌っていた。
だけど 僕には歌えない。それが少し寂しい。
きっと、とても楽しい歌なんだろうなって想像していた。
鴇の車から見える クリスマスの綺麗な街を見るのはすごく好き。
病院から帰ってくると 鴇はまだ仕事が残っているんだと 出かけていった。
一人でも大丈夫だよと送り出して、一人になった僕はリビングのカーテンを開けた。
(鴇の車が見えるかもしれない)
そう思って、ベランダに出て 少し背伸びをして外を覗いた。
お向かいの少し大きな家が きらきらになっていて、僕は口をぽかんと開けて驚いた。
(昨日まで、なんともなかったのに!)
写真にして、鴇にプリントして見せてあげよう。
急いで部屋に戻って 買ってもらったデジカメを装着。
『夜景』という字にセットして、落とさないようにストラップをしっかり握る。
いざ!と精一杯の背伸びをして 腕を伸ばして シャッターを押す。
(……………。)
爪先立ちの足がぷるぷるして、上手く撮れない。
何度も挑戦したけれど、鴇が喜んでくれそうな写真は撮れなかった。
(……ちょっとだけなら、良いよね…)
鴇が居ない時、勝手に玄関を開けない・外に出ないと約束している。
けれど僕はどうしても、写真が撮りたかったんだ。
…………
本当は、今日はいつもより早く帰宅するつもりだった。
休憩の間に優希を迎えに行って 残った少しの仕事を片付けたら、普通の家族の様にケーキを買いに行く。
……そんなありきたりな、普通のクリスマスを 優希にしたかった。
「……………。」
玄関はおろか 廊下すら真っ暗だった。
当たり前だ もう26日になってしまっている。
もう4時間前には優希の寝る時間。
「………………。」
コートを脱いで リビングへと入る。
今日ぐらいは 普通の家族のようにしたかった…。
そんな重く苦しい気持ちで カチリと電気をつけて、
「………………。」
言葉を失った。
リビングの真ん中を 少したるんで横切る 一本の糸。
そこに何枚も何枚も連なった 写真。
写真の合間の夜空を駆けるサンタクロースとトナカイの絵。
「メリークリスマス!」と 少し歪な字体で書かれたスケッチブック。
下のテーブルには デジカメとプリンターと、画用紙の上で眠っている子供。
静かに傍へ歩み、吊るされた写真を手にする。
それは向かいの家のイルミネーションだった。
赤。白。青。緑。金。銀。
どの色も、見たことないぐらい 綺麗に思えた。
見下ろせば、優希はコートを着たまま眠っている。
きっと急いで下に降りて 急いでプリントして…こんな絵本の世界みたいな飾りをしてくれた。
「………………。」
胸の奥から込上げるような溜息は、説明しがたい暖かい感情だった。
絶対に起こさないように ゆっくりとこの両腕で包んで、ベッドに運んだ。
……………
朝になって、もぞもぞと毛布から顔を出すと 僕はきちんとベッドで眠っていた。
鴇が帰ってきたんだ。
そう気がついて でももしかしたら約束を破ったから叱られるかもしれない なんて不安を覚えて……。
どうしようと視線を泳がせていると、ソレは目に飛び込んできた。
ベッドの頭に ぶらさがった赤いモコモコした靴下。
(…!?)
何かを予想して 飛び起きた。
中に入っていたのは 小さな白い箱。
結んであるリボンを解いて、そぅ…と開ける。
(……カメラ…!!)
それは、少し前に僕が鴇に初めて強請った、古い型のカメラ。
操作が難しいことも分かっていたし、とても高いことも分かっていたから、諦めていたんだ。
(…………)
でも、ここにある。
これは紛れもない、クリスマスプレゼントだ。
僕はそのカメラをぎゅうと抱えて、リビングに出た。
キッチンでは鴇がミルクを温めていた。
「……とき。」
声にして呼んだのは、多分初めてだった。
振り返った鴇はいつもよりずっと優しい表情で 僕が持っているカメラを見た。
(…どうしたんだ、そのカメラ)
なんて、凄くわざとらしい手話。
でも僕は嬉しくて嬉しくて、たたッと駆けて 鴇の腰に抱きついた。
受け止めた鴇の手が、くしゃりと髪を撫でる。
僕は鴇を見上げて、サインを返した。
(サンタさんがくれたんだよ!)
メリークリスマス。
それは僕と鴇が、お互いに嘘をついた日。
だけど、
(……良い子にしてたからだな)
とても幸せな日。
■ Happy merry Christmass!!
本当はフリーにしたかったクリスマス話。ですが、あまりにも未来捏造話なので、遠慮します笑"
養子くん話、個人的に この何とも言えない感じがたまりません。笑
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■未来捏造シリーズ。大人鴇&無聴覚な子供 出会い。
僕が初めて 鴇を見たのは、病院の中庭。
………
ベンチに座っていたその人を見た時、とても驚いた。
いつも中庭のブランコで会う人と凄く似ていて しかもそれが『生きている人』だったから。
「―…しぎ!」
僕は音が聞こえない。
だからその時 僕がきちんとそう言えたのかは分からない。でも突然の事に驚いて そう声に出して呼んでいた。
散歩の時間に付き添ってくれている看護師さんの手をするりと抜け出して 僕はベンチに駆けた。
(どうして此処にいるの?今日はブランコじゃないの?)
頭の中でそう問いかけた。生きていない人達とは 手話がなくてもこうやって会話が出来ることを、僕はいつの頃から知っている。
だけど その時、その会話は上手くいかなかった。
「…………………。」
僕の声に顔を上げたその人は、ぽかんと僕を見ている。
(……しぎ?)
もう一度頭の中で名前を呼んだ。ちゃんと伝わるように じっと見つめる。
だけどその人は凄く不思議そうに少し首を傾げるだけ。何だか分からなくて、まるでその人の真似をするように 僕も首を傾げた。
僕の後を慌てて追いかけてきた看護師さんが その人に謝って、だけどその人は看護師さんにはあまり反応しないで ベンチから立ち上がると 僕の前にしゃがんだ。
「……今、なんて…?」
唇の動きで きっとそう言ったんだと分かった。
だから僕は最初と同じようにシギの名を声に出した。それから きっと頭の中の会話は繋がらないんだと思って、一生懸命 今と同じ事を声に出して言おうとした。
後ろから看護師さんに肩を抱えられた。
僕がこうやって声を出すと、皆 僕をあやす様にこうする。…僕は意味があって言っているつもりなんだけれど、いつもそれはなかなか伝わらない。
言いたい事があるのに、と振り返ったら 看護師さんはその人に 僕の耳の話を説明してる途中のようだった。
でも構わずに 僕はその人に話しかける。
しぎ じゃないなら、一体誰なのか。僕はしぎに話さなきゃいけない事がたくさんあるんだ。
「…鴫を、知ってるのか…?」
僕の耳を理解して とてもゆっくりとそう問いかけてくる。
頷いて答えると、とても真剣な面持ちで 今度は看護師さんに何か言っている。
どんな話をしているのか 全く分からなかったけれど、看護師さんは僕から離れて ベンチに座るように勧められた。
残ったのは、僕とその人とスケッチブック。
いつも、手話が出来ない人とはこれで会話をするように言われている。
でも僕はあまり看護師さん以外の人と話をしないから スケッチブックは真っ白だ。
僕はそこに 初めて、たくさんの字を書いた。
僕の名前。しぎの事。
その人は 次のページに 少しだけ字を書いた。
とき という名前。
難しい漢字は 指をさすと平仮名に変えてくれた。
あとはほとんどが質問ばかり。
『生きていない人達』
頭の中で会話できること。
そこらじゅうに見える奇妙な人の影。
そうゆう事を言うのは 普通じゃないんだってことは知っている。
だけどその人は…
(羨ましい)
そう書いた。
その時の表情は 今でも覚えている。
この人は きっとまだ哀しみの中にいるんだって思った。
だから僕は、しぎ の事は今もあまり良く知らない。
鴇にとって大切で 苦しい何かだ。思い出したい記憶なのか忘れ去りたい記憶なのか 分からないけれど、鴇の中で絶対に消えない何かだ。
…………だけど僕は、しぎに感謝している。
ふと気がつくと隣のブランコで どこか遠い目で空を見ていた姿。
頭の中に響いてきた会話。少しだけ意地悪を言う笑顔や 優しい表情。
そうゆうの全部が繋がって、ときに出逢った。
僕の新しい家族。
…………
(…オムライス食べたい人)
(はい!)
しょぼん としていた僕が 勢いよく手を上げて見上げると、鴇は少し呆れたように笑った。
僕も笑って、鴇の手を握った。
そっと もう一度後ろを振り返った。
シギは、ブランコの前で ふわりと目を閉じて笑っていた。
(しぎ…明日も会えるよね?)
(……うん 会えるよ…)
その頬に 白い涙が流れていて、だから僕はそれが嘘だと分かった。
きらきらと涙が光って、その姿は消えていった。
あの日から、僕は一度もシギを見ていない。
■例えば 出逢ったのは最初から、誰より君を深く思うためだった(loved 清春)
出逢ったばかりの頃は まだシギの事が受け入れきれないトキが、まだトキの傍を離れられないシギが、優希を通じて少しづつ変わっていけたら良い。そんな捏造シリーズ。
僕が初めて 鴇を見たのは、病院の中庭。
………
ベンチに座っていたその人を見た時、とても驚いた。
いつも中庭のブランコで会う人と凄く似ていて しかもそれが『生きている人』だったから。
「―…しぎ!」
僕は音が聞こえない。
だからその時 僕がきちんとそう言えたのかは分からない。でも突然の事に驚いて そう声に出して呼んでいた。
散歩の時間に付き添ってくれている看護師さんの手をするりと抜け出して 僕はベンチに駆けた。
(どうして此処にいるの?今日はブランコじゃないの?)
頭の中でそう問いかけた。生きていない人達とは 手話がなくてもこうやって会話が出来ることを、僕はいつの頃から知っている。
だけど その時、その会話は上手くいかなかった。
「…………………。」
僕の声に顔を上げたその人は、ぽかんと僕を見ている。
(……しぎ?)
もう一度頭の中で名前を呼んだ。ちゃんと伝わるように じっと見つめる。
だけどその人は凄く不思議そうに少し首を傾げるだけ。何だか分からなくて、まるでその人の真似をするように 僕も首を傾げた。
僕の後を慌てて追いかけてきた看護師さんが その人に謝って、だけどその人は看護師さんにはあまり反応しないで ベンチから立ち上がると 僕の前にしゃがんだ。
「……今、なんて…?」
唇の動きで きっとそう言ったんだと分かった。
だから僕は最初と同じようにシギの名を声に出した。それから きっと頭の中の会話は繋がらないんだと思って、一生懸命 今と同じ事を声に出して言おうとした。
後ろから看護師さんに肩を抱えられた。
僕がこうやって声を出すと、皆 僕をあやす様にこうする。…僕は意味があって言っているつもりなんだけれど、いつもそれはなかなか伝わらない。
言いたい事があるのに、と振り返ったら 看護師さんはその人に 僕の耳の話を説明してる途中のようだった。
でも構わずに 僕はその人に話しかける。
しぎ じゃないなら、一体誰なのか。僕はしぎに話さなきゃいけない事がたくさんあるんだ。
「…鴫を、知ってるのか…?」
僕の耳を理解して とてもゆっくりとそう問いかけてくる。
頷いて答えると、とても真剣な面持ちで 今度は看護師さんに何か言っている。
どんな話をしているのか 全く分からなかったけれど、看護師さんは僕から離れて ベンチに座るように勧められた。
残ったのは、僕とその人とスケッチブック。
いつも、手話が出来ない人とはこれで会話をするように言われている。
でも僕はあまり看護師さん以外の人と話をしないから スケッチブックは真っ白だ。
僕はそこに 初めて、たくさんの字を書いた。
僕の名前。しぎの事。
その人は 次のページに 少しだけ字を書いた。
とき という名前。
難しい漢字は 指をさすと平仮名に変えてくれた。
あとはほとんどが質問ばかり。
『生きていない人達』
頭の中で会話できること。
そこらじゅうに見える奇妙な人の影。
そうゆう事を言うのは 普通じゃないんだってことは知っている。
だけどその人は…
(羨ましい)
そう書いた。
その時の表情は 今でも覚えている。
この人は きっとまだ哀しみの中にいるんだって思った。
だから僕は、しぎ の事は今もあまり良く知らない。
鴇にとって大切で 苦しい何かだ。思い出したい記憶なのか忘れ去りたい記憶なのか 分からないけれど、鴇の中で絶対に消えない何かだ。
…………だけど僕は、しぎに感謝している。
ふと気がつくと隣のブランコで どこか遠い目で空を見ていた姿。
頭の中に響いてきた会話。少しだけ意地悪を言う笑顔や 優しい表情。
そうゆうの全部が繋がって、ときに出逢った。
僕の新しい家族。
…………
(…オムライス食べたい人)
(はい!)
しょぼん としていた僕が 勢いよく手を上げて見上げると、鴇は少し呆れたように笑った。
僕も笑って、鴇の手を握った。
そっと もう一度後ろを振り返った。
シギは、ブランコの前で ふわりと目を閉じて笑っていた。
(しぎ…明日も会えるよね?)
(……うん 会えるよ…)
その頬に 白い涙が流れていて、だから僕はそれが嘘だと分かった。
きらきらと涙が光って、その姿は消えていった。
あの日から、僕は一度もシギを見ていない。
■例えば 出逢ったのは最初から、誰より君を深く思うためだった(loved 清春)
出逢ったばかりの頃は まだシギの事が受け入れきれないトキが、まだトキの傍を離れられないシギが、優希を通じて少しづつ変わっていけたら良い。そんな捏造シリーズ。
さて、落ち着いたので REXをまとめようと思います。
コピーしようかと思ったんですが、あんなに雑誌持ってくのは色んな意味で大変なので BUSの部分だけ引っこ抜いていこうと思います。
というか 今日は年下の男の子と映画に行きます。どうしたらいいですか(若干真顔/笑)
…いや 結構軽いノリでお誘いを受けたわけですが……同僚さんに物凄い色々言われて今更ながらビビってます。年下怖いよ…!!!どうすればいい!!?笑
どうゆうテンションで行けばいいんだか今更ながら物凄い困っているわけです。笑
…え、どの程度のお洒落さんで行けばいいですか。スカートとか履いて行っていいものなんですか。今日届いたand itさんのお洋服とショートブーツ、合わせたらやっぱめちゃくちゃ可愛いんですよ 今日はコレ着てたいんですけど大丈夫ですか!笑(画像の着てるのは全部and itさん)
……え、なんか年上っぽく姉御肌吹かせてくればいいんですかね?それともなんか可愛い子な感じで行けばいいんですかね。いや私全然姉御でもなければ可愛い系でもないオタクなんですけどね、どうしましょう助けてください笑
え、てか別に私そうゆうテンションでOKしたんじゃないんですけど……えぇー…どうしようか…ってか なんで今更私が緊張しなきゃなんないんだよ意味分かんねぇーよ…!!!!変な事聞かなきゃ良かったな 何なんだこの感じは…!!!笑
………困ったよぉ 私本気でこうゆうの要らない人なんですけどね…。どうしたらいいんだ ちょっと………ちょっと…どうしたらいい!!?(困惑/笑)
昨日 散々こんな感じのリアクションしてたら 同僚ちゃんが「私の事じゃないけど妄想しちゃうよね、とりあえず6時待ち合わせで 7時映画で 9時にご飯でしょ。そこからカラオケとか行っちゃえばいいじゃん」とちょお人事のように妄想されました。他人から妄想されたのは初めてです。ふざけんなよ どんな可愛いクリスマスだよ笑
とりあえずカラオケは行きません。10時解散でお願いします。笑
…………うわぁ ちょっと…私の情報何も持ってないだろ絶対。オタクだぞ?しかもただのオタクじゃないぞ BLとかフィギアとかだぞ?笑
……とりあえず 車出すので 間違ってアニソンかけない様に頑張ります。……でもちゃんと編集してないので かけてたら突然『最初からクライマックスだぜ!!』とか『お前顔怖いから犯人でいいよね?答えは聞かないけど!』とか『扉を開けると…そこは……』とか言い出すかもしれない。笑
……助けて美柴さん!!笑
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自己紹介:
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ゆるカジュ
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美柴鴇(BUSGAMER)
Super Dollfie(オーナー歴三年)
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近況報告
2010年も BUSGAMER至上主義で参ります…!!
マイナー万歳!!
当人管理HP…etc
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