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愛猫やらお人形やら美柴双子やら…
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■6/19記事の続き。(未来捏造・久しぶりの…)
ガッツリ砂糖大盛りの中鴇。



「…何だよお前、もうちょっと堪えろよ。軽く扱いただけだろーが」
「……ッ…うるさい」
リビングのソファーの上、覆いかぶさる中条が白く濡れた指を舐めて美柴を見下ろす。
早々に根を上げてしまった美柴は 肩で息をしながら腕で顔を隠していた。

本当に 、あれから誰とも付き合ってはいない。
ゲームが終わってからしばらくは 自分がずっと目を反らしてきた事実を受け入れるのに必死で。
ようやく落ち着いた頃には 優希との一日一日を大切にしていく事だけが自分にとって一番大切なことで。

パートナーと言える相手は居なかったし、必要だとも思ってこなかった。
火遊びなんて軽々しい真似がこなせる性格でもないし……今思えば本当に、自分でも呆れるぐらい 恋愛事に無頓着だったかもしれない。
それをこうもあっさりと、当たり前のように押し倒しているこの男。

「コレ位でイってたら お前明日死んでるかもな」
「!」
膝に絡んだままのズボンを取り去ろうとする手を、慌てて制した。
中条は制止を無視して 続けようとする。
「ッ…ソファーで」
「出したら飲んでやるって」
「そうゆう事じゃない」
「じゃあ飲んでくれんのか」
「…~~~」
堂々と言い放って 事を進めようとする中条に 言い返す言葉が喉で詰まる。
ギリギリとせめぎ合って  いい加減にしろと重なる身体を振り払おうとしたところで、ふいにキスをされた。
煙草の匂いに包まれて 耳元に唇が微かに当たる。

「ここまできて我慢するとか、俺の性分じゃねーんだよ」

急に すっと低くなった囁く声に、ビクリと背筋に奇妙な感覚が駆け抜ける。
鳥肌が立って 身体がソワソワする。何も言い返せない。
込み上げる感覚に耐え切れず ぎゅうとしがみついてしまう手に、中条がやれやれと折れて 覗き込むように見つめてくる。

「……だからな、ベッドまでなら 我慢してやる。」
本当は今すぐにでもしてしまいたい。双方そう思っているのは明らかだった。
もうどうしようもないぐらい 恥ずかしい顔をしていそうだから、美柴は顔を上げずに一度だけ頷いた。



「……なんか、機嫌が良いな…」
「俺がか?」
リビングのソファーから寝室のベッドへと場所を変える。
ゆっくりと、けれど多少強引な力で押し倒されて、額や頬や目につく肌のすべてにキスを受ける。
横たえた美柴は 中条をまじまじと見上げた。
その視線を受けて、中条は少し微笑む。確かに、機嫌が良かった。

「お前が可愛く喘いでくれるからだ」
からかう口調でそう答えれば、返ってくるのは むっと面白く無さそうな顔。
そんな見覚えのある態度に、ふと口元が笑む。


あの頃の関係は、恋人なんて純粋なものではない。
だからといって セフレなんて軽々しいものではなかったような気もする。
『ゲームの間だけ』『重い枷を忘れるため』
お互いがお互いの心の内に秘めた暗闇に気がついてた。
気がついていて、知らないふりをしていた。
なんと表現すれば良いのか分からない曖昧な関係。

けれど確かなのは、決してお互いを嫌い合って解消した関係ではないということ…。

「あれから誰とも寝てねぇーなんて聞いたら 気分が良い。しかもこんなに分かりやすいと、尚更だ」

満足気な中条の笑みに、美柴は珍しく動揺していた。
顔が熱いのが分かる。ドクドクと鼓動が痛い。これは、行為の最中の動悸とは違う。
中条の言葉の一つ一つから 分かってしまうのだ。

自分は、思った以上にこの男に好かれている。……これはきっと、自惚れではなくて。

「機嫌が良いからな。何しでかすか分かんねぇーぞ」
「……嫌だ」
「とか言ってるわりには 何されるのか楽しみにしてんだろ?」
「…………………してない」

据わった目で見上げると、いつものように 中条は軽く笑った。

「いつだか言っただろ。俺には嘘ついても無駄だ、って」
「だったらもっと嘘つく、とも言った」
「いい度胸だな。泣いてもしらねーぞ」
「…泣く?」
「恥ずかしい事めいっぱい言わせてやる。覚悟しとけ」

自信たっぷりの悪どい笑みと食らいつくようなキスが懐かしくて。

(泣いてもいいから もっと…)  そう思った。


■さぁ 欲しいのなら 愛を見せてごらん (TATOO/清春)

ある意味 双方言葉攻めの甘い中鴇。笑



■くだらないおまけ



翌朝。
あれだけ身体を酷使したにも関わらず、美柴はきちんと午前中には目を覚ました。
シーツを凪いで起き上がると、傍らで眠っていた中条も面倒そうな伸びをする。

「…休みなんじゃねーのかよ」
「朝食。優希が起きる時間だから」
「…………お母さんだねぇ」

落ちている部屋着を纏う姿を見て そう呟く。
肩越しに振り返った美柴から据わった一瞥を放たれた。
悪い悪い と心にもない謝罪を笑って言うと、諦めたような溜息をして リビングへと出て行く。

「ー…なぁおい鴇」
「何………?……!?」

ごく当たり前のように 名前で呼んでみた。
その時の反応は、恐らく、俺しか見たことのないものだろう。

ついうっかり普通に返事をして俺を振り返って、けれど違和感に立ち止まって 少し斜め上を見て考える。
名前で呼ばれていたことに気がついて ビックリして目を見張る。

美柴鴇の二度見なんて、きっと どんなドラマよりも面白い。


■若干タイムラグのある二度見を希望します。笑
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