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愛猫やらお人形やら美柴双子やら…
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■本館30000hit企画 夏樹様リクエスト AAA談話会。 


「俺が死んだら、トキさんと中条さんは、泣いてくれますか?」

至極当たり前のように突きつけられた末っ子の質問。
満楼軒の中は一拍の静寂を置き、ひゅるりと風が流れる。

「「………は?」」

美柴と中条がほぼ同時に 間の抜けた声を上げ、しかし目の前の斉藤の至って真剣なまん丸の視線に言葉を一瞬失くした。

「いやだからさ、こうゆうゲームやってる以上、もしかしたら俺が死んじゃったり怪我しちゃったりもあるわけじゃないですか?そうゆう時に 二人はどーするのかなぁ~って」
「はぁ?何だその質問。んなもん、別にどうもしねェ―よ」
「ヒドッ!俺が死ぬって時に何もリアクション無いんスか!?」
「………死ぬのがお前とは限らない」
「えー!でも俺が一番危なくないッスかぁ?たまにマジでヤバイかも!って思う事あるし」
「そりゃお前がバカなだけだ。つーか 死んだと見せかけて実は図太く生き残ってるタイプだろ、斉藤は絶対」
「…え、ちょっと、中条さんそれ褒めてないでしょ?」

むくれる斉藤を少し笑い、中条は自信あり気に煙草を掲げる。

「洋画とかでたまにいるだろ。中盤あたりで死んだような表現されて、んで最後になって 実は生きてて主人公陣に(あ、お前生きてたの?)みたいな反応される奴。あれがお前だ斉藤」
「……うわ―…今リアルに そんな自分の絵が浮かんだんですけど…。ショックー…」
「だろ?で、美柴はどっちか、だな」
「………どっちかって…何が」

急に話に登場させられ 怪訝そうに中条を見やる美柴に、中条はニヤリと笑む。

「真っ先に死ぬか、最後までギリギリセーフで生き残ってるか。」
「…………。」
「えー?トキさんは生き残ってるタイプじゃない?強くてカッコいい人は最後まで枠に残ってるのが相場じゃないッスか」
「いや斉藤、こいつは意外に先陣切ってくタイプだからな。案外『死ぬと分かってて周りを助ける為に敵陣に斬り込んでいく』みたいなタイプだぞ」
「うわそれめちゃくちゃカッコ良い役じゃないっすか…!?しかも何か凄いイメージ湧くんですけど!!」
「湧かなくていい。」

憮然と答える美柴に にししと笑う斉藤は 興味津々と今度は中条を見る。

「じゃあじゃあ!中条さんはどんな役なんですか?」
「あ?俺?俺はアレだろ、土方とし」

「「あり得ない。」」

「即答か。せめて最後まで言わせろやお前ら」
「中条さんは 絶対悪役っすよ!ねェトキさん?」
「仲間のふりして最後の最後に裏切って、でも結局主人公に撃ち殺される役。」
「……うわー…何かトキさんが言うとリアル―…」
「……俺はとりあえず、その主人公がお前じゃないことを祈るよ…」

表情無く ズズズと茶を啜る美柴に、ヒヤリと眉を引きつらせる中条と斉藤である。

「あ!俺的には、中条さんはルパンっぽい感じッスよ!」
「お~ 良い事言うね斉藤君。」
「不二子ちゃんにはいっつもフラれるんスよね、ルパンって」
「本命には遊ばれるタイプ」
「……お前ら、覚えとけよ」

「でもそう考えると、俺達って凄く良いポジションですよね~」
「…そうか?」
「そうっすよ。だって今の役でいくと、トキさんは最後まで 多分 生き残ってて」
「多分って何だ。」
「で、 中条さんは裏切るけどトキさんがちゃ~んと懲らしめてくれるし」
「おい 俺はいつからそんな役回りだ」
「んで、俺は死にそうになるけど最後には元気に戻ってくる、と。うわ超ハッピーエンドじゃん!!」

「「どこがだ」」

さすがのダブル突っ込みに 斉藤は満足気に笑う。

「二人とも、ちゃんと泣いてくださいね 俺が死んだ時。」

それは、どこか意味深な台詞。
さわさわと奇妙な感覚を打ち消すように 中条と美柴はまた呆れたようなため息で流す。

「バーカ。最後にゃ生きて帰ってくんのに いちいち泣いていられるか」
「そこまで涙腺弱くない」
「あ!ヒッデー!! 俺絶対泣きますからね!!二人が死んじゃったりしたら!」
「やめろよ 気色悪ィ。女じゃあるまいし」
「で、その遺体 背負って帰ります!!」
「………いや斉藤、お前それはさすがに怖いぞ」
「………なんで背負うんだ」

「だって、そのまま放っておけないッスもん。普通に考えて!」
「……普通に考えて、捨てていくぞ俺は」
「……普通に考えて、二人同時は重い。」
「いや重さの問題じゃねーからな美柴」

「確かに、中条さんとトキさん同時は大変かもしれないけど…。でも何とかして二人とも運び出します!!」
「……ちょっと待て。何でお前だけ生き残ってる設定なんだ?」
「え?あ、じゃあ中条さんだけ死んじゃった設定にします?トキさん一緒に運んでくださいね!」
「中条さんは一人でも重いから、運ばない」
「美柴、お前はまず重さの問題から離れろ」

「あ、じゃ、死んじゃったのがトキさん一人なら 結構ラクに運べますね」
「(ギラリン)」
「ッ!!いや!え!? 何で睨まれるの俺!?」
「……どうしても運びたいわけね、斉藤は…」

やれやれ と煙を吐き出す中条に、斉藤は少しムキになったように反論する。

「だってそのままにしておいたら どうなっちゃうか分かんないじゃないですか!」
「勝手に警察やら何やらが処理してくれんだろ。お前、頼むから本気でそうゆう事するなよ?」
「~なんでッスか!?」
「当たり前だろーが。真っ先に殺人罪で疑われるのはお前だぞ」
「~良いッスよ疑われたって!」
「そうなったら、死んだ俺達が嫌なんだよ」
「……へ?」

意味不明と目を丸くした斉藤に 黙ってそっぽを向いていた美柴も言葉を返した。

「斉藤なんかに殺された事になんて、されたくない」

正面の斉藤を見れずにそう言った美柴の横顔を 少し笑って、中条も同意の意を表わす。

「…俺もだな。自分が斉藤に殺されたなんて デマでも許せねぇーわ」

お前なんかにヤラれてたまるかと 自信過剰に笑う中条と、気の無い素振りで視線を反らす美柴。
目の前の二人に、斉藤はその言葉の真意を悟り 大きく笑った。

「そうッスよね!!やっぱ、二人は強くないとね!!」

急に上機嫌となった斉藤を、うるせェ とゴツリ小突く中条。
そんな二人に関せず コクリ寝首を傾けようとする美柴。

「うーっし。美柴もオネムってことで、じゃあ 今日はここらで切り上げるとすっかー」
「はいはーい。トキさん、帰りますよー」
「……ん…今、何時…?」


そんな自由気ままな、午前四時。



■……誰かが死んだら泣く…というより叱るんじゃないかと思います、AAAは。笑

後日、本館のリクエスト小説の方に移動させます。その時にレスもさせて頂きますので…;;
とにかく、お応え遅くなり申し訳ありませんでした…!!(礼)
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