忍者ブログ
愛猫やらお人形やら美柴双子やら…
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

ちょっと思い立ってやってみました。ちょお短編。
喫茶芸夢のお話です。
オーナー峰倉さんのもとで働くウエイター美柴くんの日常の一コマ。
どうぞ寛大な心で先にお進み下さいませ!!笑

本当はもっと書き込みたいんですけども…!!!
てゆーかシリーズ化したいんですけども…!!!

とりあえずの下書き的なものだと思ってください。
まだちょっと世界観を作り込めない…案外難しい!笑
喫茶店は味のある昔ながらの雰囲気がいいなぁ…(膨らむ妄想/笑)
はんなりと各原作にリンクするものを盛り込みたいですはい。笑 

この喫茶の二階に居候している天蓬という作家がいる。

彼は美柴がここに勤める以前からこの店を住処兼書斎にしている。
どんなものを書いているのかは知らない。
ただ、向かいの銭湯の倦簾やたまに顔を出す中条なんかと仲良くしているのを見る限り、美柴には この天蓬もあまり堅気な仕事をしているようには見えない。

「あー。ウチの二階にね、天蓬って人が住んでるけど まぁ悪い奴じゃあないから気にしないでね」
作家と聞いた時 もっと渋い人物像を描いたけれど、彼自身はとても気さくで ヘラと気の抜けた笑みをよく見せる人だった。
オーナーである峰倉女氏とは気が合うようで、たまに一緒にベランダで煙草を楽しんでいるのを見かける。
学校から騒がしく帰ってくる悟空 時任 斉藤に「若いっていいですねぇ~」なんて微笑みながら手を振るのだ。

「あ。美柴くん、コレ。天ちゃんに持ってってあげてー」
カウンターを拭いていると、オーナーがトレイをほいと差し出して来た。
乗っているのはコーヒー。と、カエルの灰皿。
たしか以前見た時は灰でいっぱいだった。オーナーが綺麗にしてあげたんだと思う。
なんとなく、オーナーはこのカエルの灰皿を持ち主以上に大切にしているような気がする。
「最近降りてこないからねー。生きてるかどうかも確認してきて」
「……………………。」
それはつまり部屋の中も見てこいということだ。恐ろしい。

ギシ。

受け取ったトレイを片手に、少し軋む階段を上がる。
天蓬の部屋の前で、思わず深呼吸してしまう。

「……………。」
恐ろしいのは天蓬の生存云々ではない。
なにせこのドアの向こうは、美柴にとってゴミやガラクタの魔窟なのだから……。
「……………。」
仕方がないと覚悟を決めて、ノックを三回。

「はいは~い」
聞こえてきたのは、間延びした天蓬の声。
しかし……ドア一枚隔てただけのはずが、その声はいやに遠い。
「……コーヒーと灰皿…」
「あぁ!それはそれは。ありがとございます すみません今手が離せないので。どうぞ入って下さい」
その返事に、一瞬うっと躊躇う。けどトレイを渡さないと、この遣いは終わらない。
美柴は一呼吸を置いて、そぅとドアノブに手をかけた。
「……失礼し、」

ドサーン!!

「!」
途端、足元に大量の紙束が崩れ落ちてきた。
どうやったらここまで物が溜まるんだ。
ビックリして固まる美柴をよそに、奥から天蓬の声。

「あぁ!美柴くんお久し振りです ここですよー!」
テーブルの上にうず高く積まれた書類の数々。
一体どこから持ってきたのか分からないような雑貨品。
今だに言葉を失っている美柴の前にあるのは、間違うことなく『部屋』のはずなのだが…。
………………ここは人が住む場所じゃない…。
「!」
呆れて部屋を見渡す視界の隅で、薬局のカエルが堂々と立っていた。当たり前の様にいるその姿に、一瞬ビクリと驚いてしまった。
しかし見やれば、反対側には同じく薬局の象もいる。
……………どこから…?
色んな物が溢れているその向こうで、ひらひらと振られる手だけが見えた。

「すみません。ちょっとそちらに行けそうもないので こちらまで来て頂いてもよろしいですか?」
「…………………そっちから来れないってことは こっちからだって行けない。」
「あはは、そうですよね~。いやぁ参った参った」
「……………………。」
参ってないだろどう見ても…!
言い返したいのは山々だが、天蓬にはどんな言葉も通じないのだ。

はぁと溜息を吐いて、美柴は一歩 魔窟へと踏み出す。
今度倦簾が来た時は もっとちゃんとこの部屋を見張っててくれるように頼まないと駄目だ。
なにせ 自分が掃除しろと言ったところで天蓬は、
「大丈夫ですよ。また”彼”が片付けに来てくれますから」
と はんなり笑うのだ。まったく。甘やかすならもっとちゃんと見ていて欲しいものだ。おかげでただのウエイターであるはずの自分が思わぬ被害に遭う。

ドサドサドサー!!!


「………………。」
「…あれ?美柴くん?どこですかぁ~??」


そう、こんな風に。



……数十分後……


「…ねぇ天ちゃん、美柴くん知らない?、って、アンタ何やってるの!?何この惨劇!?」
「ああ!お久し振りですね峰倉さん!今ちょうど美柴くんの発掘を」
「発掘!!?なぜそんな事態に!?」
「さあ?なんででしょう?気がついたら埋もれてしまいました 早く助けてあげないと!」
「…………………。」


とぼけた笑顔と ここほれワンワンとふざけた調子で埋もれた雑貨を退かす天蓬を見て、(もう二度と此処には来ない…!)と美柴は心に誓った。


■以来、美柴くんは天ちゃんから逃げる日々を過ごしている。笑
PR
<< NEW     HOME     OLD >>
Comment
Name
Mail
URL
Comment Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
 
Color        
Pass 
ぎゃー!!!
鴇くんと天ちゃんという今までなかった&今までかったのが不思議なくらい最高の組み合わせに悶え死にそうになりました。
人を振り回すキャラと組んだ途端に輝く(笑)NANOさま宅の鴇くんが好きで好きでたまりません。

喫茶芸夢、これからも期待………しちゃったりしてます。。
チャットも、時間が合えば是非参加させてくださいねー!

荷造りも大変そうですが(引っ越し準備って、コレ、終わるんだろうか……と途方に暮れますよね)、頑張ってくださいー
ではでは。
藤|2010/04/08(Thu)|Edit
埋もれてしまう鴇さんが
可愛いです(〃∇〃*)
あの子は細くてちっちゃいから←笑ww
発掘された時、ぐったりして
弱ってるといいですね☆
次回はぜひ中条さん・三蔵・久保ちゃんの登場を・・・!!!!
峰倉さんと絡ませると
また違った雰囲気なお話になって
面白いですね(^ω^)!!!
シリーズ化しちゃって
ください(*≧ω≦*)
楽しみにしてますー!!!!
ありこ|2010/04/09(Fri)|Edit
<< NEW     HOME    OLD >>
カレンダー
06 2025/07 08
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31
カウンター
New
Profile
HN:
NANO
性別:
女性
自己紹介:
■Like■
ゆるカジュ
峰倉作品
■Love■
清春(神)
美柴鴇(BUSGAMER)
Super Dollfie(オーナー歴三年)
近況報告
2010年も BUSGAMER至上主義で参ります…!! マイナー万歳!!
コメント
[06/09 華爛]
[06/02 結]
[05/31 華爛]
[05/31 紅夜]
[05/30 ありこ]
ブログ内検索
■■■
忍者ブログ [PR]
 Template:Stars